海外在住で中学受験を狙っているご家庭に、まずは朗報です。
昨今、海外帰国子女を受け入れる学校が増えています。首都圏の中高一貫校の40%程度は、帰国生入試を行っています。
一般入試でも海外帰国子女へ配慮がある学校もありますので、帰国子女枠は増えているというのはかなりの安心要素ですね。
一方、海外帰国子女が年々増加しているということも事実です。
更に言えば、以前なら帰国子女枠での受験は英語力さえあればOK、他教科のレベルはあまり問われない場合も多かったのですが、近年では一般受験レベルで合格できるくらいの学力がないと難関校受験は難しくなっています。
しかし、帰国子女へのサポートがあるとは言え、逆に考えれば学力レベルが合わない学校に入学した場合、困るのは子供ですよね?
ですので、一般入試を踏まえた学力レベルを付けることが、海外在住でも必要になって来ます。
また、帰国のタイミングが中学受験に間に合わなかった場合は、編入、高校受験へシフトする必要がありますね。
編入の場合は、中学受験に比べると難易度は高めになってしまいます。私立中学は進度が速いため、志望校の情報とそれに合わせた受験対策を行っていきます。
海外帰国子女の中学受験の現状って?
日本もグローバル化に合わせて、小学校で英語が必須科目になったり、プログラミングが必修化されたりと、流れが変わろうとしていますよね?
教育環境の多様化が求められる中、海外帰国子女が活躍する局面も期待されています。
中学の帰国子女受け入れ校が増えているのも、ただ帰国子女が増えているからと言うだけではなく、こういった背景も絡んでいるわけなんですね。
お子さんは、期待されている人材です。
英語圏だけではない海外帰国生入試
- 英語重視+国語・算数
- 国語・算数の基礎学力
近年の帰国生入試では、英語力を重視した入試と、国語・算数の基礎学力で合否が決められる試験に分けられます。
英語圏でない国からの帰国子女の場合は、無理やり英語力をアップさせなくても、国語と算数に力を入れておけば受験は可能です。
海外帰国生入試+一般入試を受験できる
帰国子女の場合、帰国生入試(10月~翌年1月)を受験、その結果に応じて2月からの一般入試にもチャレンジできます。
受験資格は、海外在住1年以上で帰国後2年以内と言うのが目安になっていますが、受け入れ校によって変わってきますのでしっかり確認しておいてくださいね。
帰国子女は一般の受験生よりも、多くのチャンスがあります!
一般の中学受験生は、5・6校を受験するのが一般的です。
帰国生入試に加え、一般入試も受験チャンスがある帰国子女の強みを生かして、志望校合格を目指してくださいね。
帰国生枠と一般枠って何が違う?
先ほどもご紹介しましたが、帰国生入試の場合は大きく分けると、英語に重点を置いた受験、もしくは国語・算数の基礎学力での受験に分かれます。
- 英語を重視した入試:英語+国語・算数・面接
- それ以外:国語・算数+面接・作文
が一般的です。
英語を重視した入試の場合は、かなりレベルが高く差がつきにくい可能性も高いですので、国語・算数にも力を入れておいた方がいいですね。
多くの場合、国語・算数・理科・社会の4教科になります。
国語・算数の2教科であったり、国語・算数・理科・社会から3教科選択できたり、英語が加わったりと、バリエーションはあるものの、4教科受験が一般的です。
帰国生枠と一般受験両方を受験する場合は、4教科とも学力を受験レベルまで上げておく必要があります。
ですので、実際は受験まで余裕がないと、厳しいかもしれない。と言うことは頭に入れておいてください。
海外から中学受験の準備をするには?
- 帰国生枠がある中学を調べる
- 一般受験も視野に入れて希望に合った学校をピックアップする
- 現在の学力をチェックする
- 学力を把握したうえで、再度学校を検討する
- 志望校受験に向けた学習のプランニングをする
海外から、まだ漠然と中学受験を検討している場合は、学校の情報集めからがスタートになりますね?
海外からだと情報を得ることが難しいんですよね。帰国してみるとわかるのですが、巷には情報が溢れすぎています。
混乱しないように、海外からでもできるだけ情報収集しておくことをおすすめします。一時帰ができるようであれば、必ず再確認してみてくださいね。
帰国生枠がある中学を調べる
まずは、海外帰国生枠がある中学を調べて、帰国子女枠での受験から検討してみましょうか。
首都圏で帰国生枠がある受け入れ校は、こちらで紹介されています。
- 帰国生入試
- 帰国生の編入試験
- 帰国生に対する配慮
- 帰国生への学習指導
- 入試に向けての準備など
- 留学制度・海外大学進学支援
- 英語教室や各種講座
についての各校の情報も紹介されていますので、チェックされてください。
一般受験も視野に入れて希望に合った学校をピックアップする
次に、一般受験も視野に入れて、帰国後に通える範囲、または寮がある中学を探します。
中学校検索は、こちらのサイトが便利です。
帰国後の住所や、学校の種類、偏差値や特色などから中学校を検索することが可能です。
校舎の雰囲気、説明会の日程や学費、受験の日程や特徴、学校のホームページへのリンクもありますので、希望に合った学校を検索することができますよ。
現在の学力をチェックする
現地に進学塾がない場合、学力試験を受けるには、自宅で模試を受けて学力をチェックしていきます。
海外受験可能:日能研の自宅受験模試
海外への配送が可能な全国模試で、テストは郵送され期日までに解答用紙を送り返すようになっています。
対象学年 | 4年生~6年生 |
科目 | 4科目(国語・算数・理科・社会)2科目(国語・算数) |
費用 | 4,400~7,900円(海外地域・テスト内容によって異なります) |
- 4年生:実力判断テスト
- 5年生:実力判断テスト・PRE合格判断テスト
- 6年生:実力判断テスト・志望校選定テスト・志望校判定テスト・合格判定テスト
詳しくは、日能研全国公開模試「自宅受験:海外にお住まいの方」をご覧ください。
オンライン学力テスト
実施済みの模試の結果を利用した、学力診断テストです。
「能開センター」で実際に使われた問題を使用、全国36都道府県の会場で実施された10万人の受験データを基に、志望校の判断、現在の課題などを判定できます。
費用は2教科(国語・算数)957円、3教科(国語・算数・理科)1,474円、4教科(国語・算数・理科・社会)1,914円となっています。
詳しくは、オンライン学力テスト公式サイトでご確認ください。
他にも、通信教育で学力テストを実施している講座もありますので、海外からでも子供の学力を把握することが可能です。
学力を把握したうえで、再度学校を検討する
現在の学力から、お子さんと一緒に志望校を再検討します。
現在の学力から無理ない範囲で受験したいのか、志望校合格に向けて課題をこなして行くやる気があるのか、もう一度話し合ってみてください。
志望校を数校に絞り込んで、受験に向けた対策をしていきます。
志望校受験に向けた学習のプラニングをする
学力テストでわかった課題、志望校の受験の傾向に合わせて、今からの学習内容をプランニングしていきます。
海外在住だと、ご家庭でプランニングをするのはかなり難しいですので、オンライン家庭教師など受験のプロに相談することをおすすめします。
また、英検など会場で受験できるテストに挑んで、場慣れしておくこともいいと思いますよ。
海外からの中学受験対策におすすめな通信教育
海外で通塾できる環境にあればいいのですが、そうでないご家庭の方が多いと思いますので、海外からでも受講できる中学受験対策が可能な通信教育をご紹介していきますね。
中学受験入試問題集と組み合わせたり、通信教材を組み合わせて受験対策をしてください。
通信教材を選ぶ際は、志望校の雰囲気、近年の中学受験の傾向など情報が収集できるもの、しっかりと志望校受験対策ができるものを選んでください。
海外子女向けコースあり:オンライン家庭教師「ネッティ」
海外在住で中学受験を目指すなら、一番におすすめしたいのがオンライン家庭教師です。進学塾が運営しており、広いネットワークや経験から受験をサポートしてくれます。
ネッティはオンライン家庭教師の中でも、海外子女向けコースがあり、受講できる時間帯が広く設定されています。
講師は東大・慶応・早稲田など、難関大学の現役生からプロ講師まで7万人が登録しています。
講師と学習プランナーによる総合サポートで、子供の学習目標に応じた細かなニーズに応えてくれる柔軟な対応が魅力です。
ネッティの受験対策
帰国対策・受験コース(一般コースの受講時間よりも幅広い時間帯)
一般受験、帰国子女枠での受験対策を行います。(各教科、面接、作文、小論文)
中学受験コース(日本時間15:00~21:30)
- Nettyオリジナルコース
- 各進学塾併用コース
- 過去問対策コース
- 面接対策コース
- 基礎から総復習対策コース
- 志望校対策コース
- 難関校対策コース
1983年から家庭教師サービスを行っている老舗のノウハウで、中学受験を全面サポートしてくれます。
ネッティの海外受講可能時間、コース、学習内容など詳細はこちらでご紹介しています。
無料体験の前に、要望などヒヤリングが行われます。
お問い合わせ、無料体験申し込みの際に、志望校と希望時間帯、要望などを書き込んでおくといいですよ。
テキスト+タブレット:Z会 中学受験コース
Z会の中学受験コースは、帰国子女受験に特化した物ではありませんが、難関校受験にも対応した通信講座になっています。
中学受験コースでは、紙教材とタブレットを併用して学習していきます。
- 要点学習指導
- 個別学習指導
- 演習・答案作成指導
この3つの指導にサポートが付いた、海外からでも自宅学習を中心に合格を目指すトータル指導プランがあります。
小学3年生から6年生までが受講可能になっています。
詳しい内容は公式サイトでご確認ください。海外からの受講は日本国内からの申し込みと異なりますので、海外受講の注意点をよくご覧になってください。
資料請求は海外からも可能です。海外配送になりますので、余裕をもって取り寄せてくださいね。
5教科を抜けなく学習:タブレット教材「すらら」
すららは中学受験に特化した教材ではありませんが、AI機能や充実したサポートによって5教科を抜けなく学習することが可能です。
タブレットは手持ちの物でOKです。
海外子女向けのサービスも充実していますので、受験校の情報を入手することもできます。
すららコーチが一人一人に合わせた学習設計、学習プランニングから進捗まで相談が可能です。
中学受験までに時間があるなら、無学年生なので小学校6年間の学習をすららで終え、さらに中学校の学習を先取りすることもできますよ。
すららの教材内容などは、こちらでご紹介しています。
資料請求もオンラインでメールで届きますので、即内容を確認できるのも嬉しいです。
まずはオンライン資料請求で、サービス内容をご確認くださいね。
国語強化に:ブンブンどりむ
海外在住だと、どうしても国語が苦手になってしまいがちです。
ブンブンどりむは作文に特化した通信教材で、全ての教科から国語の基礎力をつけていく設計になっています。
海外からでも添削が可能。作文に対して褒めてくれるだけでなく、細かいアドバイスもぎっしり書かれて返送されてきます。
スモールステップからスタートして、長文を読みこなしすらすら作文が書けるまで学習できますので、現在国語力に不安がある場合でも、少しずつ力をつけていくことができますよ。
入試で作文がある学校も多く、作文力を鍛えておくことは重要です。
小学6年生からは、公立中高の入試問題を意識した添削課題が出題され、受講されている95%が中学受験に役立ったと回答しています。
時事・国際問題に対する作文問題、長文を題材にした作文問題、表や図表から読み取る問題など、中学入試で出題される可能性が高い多様な問題に対する対策も可能です。
中学受験だけでなく、将来的に日本の大学へ進学、就職の可能性がある場合にも、今のうちに国語の基礎力、作文力を鍛えておくことは必要ですよね?
海外在住で国語力に後れを取らないためにも、おすすめの教材です。
ブンブンどりむの海外受講の方法などは、こちらでご紹介しています。
海外からでも資料請求が可能です。まずは教材の内容を確かめてみてください。
算数強化に:RISU算数
中学受験は算数で決まる。と言われていますが、実際に平均点数差に占める算数の割合が高いと言うことからも確認することができます。
RISU算数は算数に特化した、タブレット教材です。専用タブレットを利用しますが、海外配送も可能です。
算数を強化したいのであれば、間違いなくRISU算数をおすすめします。
データを分析して、一人一人の現在のレベルに合わせた学習が可能、東大生をはじめとしたチューターから的確なアドバイスを受けることができますよ。
RISU算数については、こちらで詳しくご紹介しています。
ただ、海外から申し込むと1週間のお試し体験ができないので、申し込むと即契約になってしまいます。
一時帰国する機会があれば、クーポンコード「twf07a」を利用してお試しされてください。
応用講座は中学受験レベル:オンライン授業「スタディサプリ」
スタディサプリは全学年の授業動画が見放題の、オンライン授業通信教育です。
応用講座は中学受験レベルで、人気講師のオンライン授業を受講することが可能です。
ただ、小学4年生からの授業動画なので、1年生から3年生までの動画はありません。
また、海外からだと個別指導を受けることができませんので、サポートは期待できません。
低価格なのに授業動画の質は高く、わかりやすい内容にまとめられていますので、サブ教材としての利用価値は高いと思いますよ。
スタディサプリについては、こちらでご紹介しています。
無料体験は14日間ですので、人気プロ講師の授業を体験してみてください。
スタディサプリ公式サイト
e点ネット塾Plus
e点ネット塾Plusは、中高一貫公立校受験に特化した映像+テキスト学習の通信教育です。
講義動画・テキストとも、全国の公立中高一貫校で出題された適性検査の問題を、社会・算数・理科・総合に分類し、テーマ別に分類したものになっています。
教材の質問、作文添削も無料で、今なら前夏後期テキストも無料になっています。
フルコースで受講すると、全国単位の実力テストを受けることができます。
詳しくは、こちらでご紹介しています。
公式サイトだと志望校の受験対策が可能なのかなど、サービス内容がわかりづらくなっていますので、お問い合わせされることをおすすめします。
まとめ:海外から中学受験対策をするには
海外からだと、まずは情報収集で躓いてしまうと思います。
教育改革によって、受験の内容も様変わりしつつありますので、古い情報に惑わされないように、最新の情報を入手するように心がけてくださいね。
古い口コミはネットにも溢れています。オンライン塾のネットワークなら、リアルな受験情報が手に入ります。
中学受験に向けたプランニングから情報収集まで、利用する価値は大いにあります。
無料体験や問い合わせを利用して、価値を確かめてみてください。